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ハミングバードアップデートとは?意外と知られていないGoogleアルゴリズムアップデート

ハミングバードアップデートとは?意外と知られていないGoogleアルゴリズムアップデート

hummingbird

SEO業務を担当されている方。ハミングバードアップデートという言葉を聞いたことがありますか?

Googleの検索エンジンアルゴリズムにはたくさんのシグナルがあり、状況によって改定(アップデート)が施行されています。アップデートを行うことによってより良い検索エンジンを作り上げるのがGoogleの目標です。

パンダアップデートペンギンアップデートという言葉は聞いたことがある人も多いでしょう。パンダアップデート、ペンギンアップデート、ハミングバードアップデート、どれもGoogle検索エンジンのアップデートを指します。

そこで、今回はハミングバードアップデートとはどのようなものなのかをご説明します。

ハミングバードアップデートとは

ハミングバードアップデートというのは、2013年9月に行われたもので、検索キーワードの背景や文脈を考慮し、より関連性が高く的確な情報をユーザーに提示するためのアルゴリズムアップデートです。

ハミングバードアップデートというのは、近年話題となっていたパンダアップデートやペンギンアップデートとは質の違うアップデートです。パンダアップデート、ペンギンアップデートは低品質サイトを判断して検索結果から排除したり、サイトインデックスの削除を行なったりするアップデートでした。

しかし、ハミングバードアップデートというのは検索アルゴリズムの調整という位置付けではなく、検索エンジン本体の基盤刷新と言えるものです。

少し表現が難しいので、わかりやすく解説していきましょう。

キーワード優位性の検索エンジンではなくなる!?

例えば、「福井 美味しいご飯屋さん」と検索した場合を考えてみましょう。古い検索エンジンを考慮するならば、

  • 福井
  • 美味しい
  • ご飯屋さん

のキーワードを含んでいるWebページが上位表示されますね。実際に、そのようなタイトル、ディスクリプションを設定しているサイトが表示される時期もありました。

しかし、この「福井 美味しいご飯屋さん」と検索しているユーザーは本来は何を求めているのでしょう?

「おそらく福井にいて、今からご飯を食べようとしている。美味しいご飯屋さんを知りたいと思っている。」と考えることができますよね。その時、居酒屋やレストラン、カツ丼屋さんなどが候補に上がるのではないでしょうか?

でも先ほどのように「福井」「美味しい」「ご飯屋さん」といったキーワードだけで検索結果が判断されてしまっていては、居酒屋やレストランを表示することは難しいですよね。(居酒屋のサイトにそのようなキーワードが含まれているとは限らない)

もしかすると、福井の美味しいお米を紹介するサイトが表示されているかもしれません。コシヒカリの紹介サイトとか。
これではユーザーが求める検索意図を汲み取れているとは言えません。ユーザーはお米のブランディングサイトを見たいわけではありませんよね。居酒屋やレストランなど、今からご飯を食べられる場所を知りたいんです。

このような状態では、ユーザーにとって使いにくい検索エンジンになってしまいますね。Googleの目指す方向性に合っているとは言えません。

検索ユーザーが何を求めているのかを判断する

そこでハミングバードアップデートが施行せれることにより、キーワード関連性よりもユーザーの検索意図が重要視されるようになりました。

先ほどの「福井 美味しいご飯屋さん」と検索した場合には「居酒屋」「レストラン」「食事処」などのキーワードを含んでいるWebサイトも表示されます。「ご飯屋さん」というキーワードを検索エンジンが自動的に読み解いてくれているんです。

検索結果にWebサイトを表示するだけではなく、その後の行動まで予想します。「福井 美味しいご飯屋さん」を検索したユーザーは”今から居酒屋へ行きたい”のかもしれません。そうであれば、紹介サイトを表示するだけではなく、人気居酒屋までのマップを表示してあげることも重要ですよね。ユーザー利便性が高まります。

このように、ハミングアップデートによって「ユーザーが本当に求めているもの」が検索結果に表示されやすくなりました。検索されているキーワードの背景や文脈を検索エンジンが理解することで、検索ユーザーが必要としている情報を的確に提示できるようになったんです。

ハミングバードアップデートの背景(音声検索、会話型検索の発達)

最近では音声検索を利用するユーザーも多くなってきましたね。私の住む福井県ではまだまだ音声検索を使用している人は少ないですが、駅のホームなどで使用している方を見かけることもあります。

音声検索の場合、今までのテキスト検索のように単語を並べて検索することは少ないですよね。スマホに話しかけるため、どうしても会話調になると思います。音声検索が増えることによって、今までと検索の仕方が変わってきました。

今まではユーザーの検索するキーワードを判断してWebサイトを表示していれば大丈夫でした。しかし、音声検索が多くなったことでキーワードだけではユーザーの検索意図を汲み取れなくなってきます。

そこでハミングバードアップデートを行うことにより、ユーザーの検索意図、検索背景に合った関連性の高い検索結果を表示できるようになったんです。

言葉、単語を検索エンジンが解釈できる

人と人の会話では、ちょっとした単語の違い程度であれば会話は成り立ちますよね。昼食のことをランチと言ったり、居酒屋へ行きたい時に晩御飯という表現をしたり。

検索エンジンもどんどんそのような単語の意味を理解してきていると言えます。

検索しているユーザーは何を求めているのかな?どの情報が一番マッチした情報なのかな?と、そんな風に考えながら検索結果を表示しているんですね。

人と会話するイメージの検索エンジン

古い検索エンジンは、どうしてもキーワードから辞書引きをしているようなイメージがありました。検索したいキーワードを検索窓に入力することで、そのキーワードに該当した情報が表示される。そんなイメージです。

しかし、ハミングバードアップデートが施行されると、検索エンジンはより「人と会話する」ような検索方法になります。

あなたが友達と会話している時、友達の発する単語だけで返事を考えることはありませんよね。友人が何を考えているのか、何を欲しているのか、など会話には背景があり背景を考えて会話するのが人間です。

検索エンジンも、単語の羅列だけで判断せず、検索エンジンや検索結果を意味のある文章として解釈するようになりました。

SEO対策に対しての大きな影響はない

ハミングバードアップデート、アップデートと聞くと「SEO対策の見直しをする必要があるのでは!?」なんて考えるSEO担当者様もおられますよね。でも安心してください。ハミングバードアップデートがあったからといって特別な対策は必要ありません。

ハミングバードアップデートはランキングを直接変化させるアップデートではありませんので、自然検索結果が大きく変化することはありません。

逆に言えば、小手先のテクニック

  • 無理やりキーワードを入れ込む
  • リンクのアンカーテキストでキーワードを入れ込む

などを行なっていた業者は多少なりともダメージを受けているかもしれません。

真にユーザーが求めているコンテンツを上位表示するよう検索エンジンが変化しているので、適切なWebサイト運用を行なっていれば効果的なコンテンツマーケティングを行うことができるでしょう。

アップデートであたふたするようなSEO対策はやめましょう。検索エンジンに対してのコンテンツ制作は長続きしません。

真に効果を上げるためには、Googleが何を目標にしているのか。Googleの指針に沿ったコンテンツ制作・SEO対策を行いましょう。

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