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パンダアップデートとは?Google検索エンジンのアルゴリズムアップデート

「あれ?検索順位がいきなり下がっちゃった!」
なんて経験をしたことのあるWeb担当者さまはおられませんか?もしかすると、それはパンダアップデートによって検索順位が見直され、あなたのサイトの検索順位が下げられたのかもしれません。

パンダアップデートという言葉は時々聞くかもしれませんが、実際にはどのようなアップデートなのでしょう?どのような要素を判断しているのでしょう?検索順位が下がってしまったら、どうすればいいのでしょう?

今回はGoogle検索エンジンのアップデート、その中でもパンダアップデートについてご紹介していきましょう。

パンダアップデートとは

パンダアップデートというのは、低品質コンテンツの検索順位を下げ、ユーザーに有益なコンテンツの検索順位を上げようとするアルゴリズムの変化です。最初にパンダアップデートが実施されたのは2011年アメリカです。日本で最初に実施されたのは2012年でした。

それまで、インターネットの検索結果はユーザーにとって有益な情報が提供できているとは言えない状態でした。ワードサラダと呼ばれるキーワードを詰め込んだだけのサイトが表示されていたり、サイト内のいたるところに隠しテキストが存在しているような状態です。

ユーザーが何か調べ物をしたとしても、その答えを見つけるのに多大な時間と労力を必要としてしまう状態です。そのような検索エンジンでは、ユーザーはどんどん離れていってしまいますね。

Googleはユーザーに検索エンジンを利用してもらわなければ収益を上げることができません。そのため、ユーザーが使い易い検索エンジンへと変化させるためにパンダアップデートを施行しました。

パンダアップデートの内容

では実際にどのようなアップデートが行われたのか確認してみましょう。最初の注意点ですが、Googleは検索アルゴリズムの全貌について明確な発表はしていません。そのため、「ここがペナルティを受けるボーダーラインだ」というようなはっきりとした基準は存在しません。

SEOの研究家たちがトライアンドエラーを繰り返し、分析してきた結果から考察するしかありません。

自動生成コンテンツの排除

先ほどもお話ししたように、2010年までの検索上位に表示されていたサイトはワードサラダなどキーワードを散りばめただけのものでした。それまで、検索キーワードをサイト内、タイトル、ディスクリプションにどれだけ多く入れられるかが検索結果上位表示に有効だと言われていました。

そのため、検索結果の上位表示を目指すサイト運営者たちは「いかに簡易的にコンテンツを作成するか」に重点を置いてサイト作成を行いました。キーワードを詰め込んだページを量産するために、キーワード抽出ツールを使用してきたんです。

そのように作られたページは、検索エンジンには読み込まれるものだったのかもしれませんが、人間が把握できるような文章ではありませんでした。同じキーワードが頻繁に出現し、関連性のあると思われるキーワードがページ全体に無意味に散りばめられています。
自分が何か検索した時にそのようなサイトが表示されても、読もうとも思えませんね。検索エンジンに対しての満足度は大きく低下してしまいます。

そのようなユーザーにとって有益ではないサイト(キーワード詰め込みサイト)の検索順位を下げるようなアップデートがパンダアップデートの最初です。

独自性のないコンテンツを排除

キーワードの自動入れ込みサイトが排除されてくると、悪質なサイト運営者は困ってしまいます。今まで猛スピードでページを量産し、検索結果上位表示を果たしていたのに一気に検索順位が下がってしまいます。

そのようなキーワード入れ込みツールが使用できなくなると、次に考えられたのが「他サイトのコンテンツをパクる」ことです。他のサイトで使用されているコンテンツをコピーし、自分の運営サイトに貼り付けていきます。こうすれば、ページの生産スピードを保ったままキーワード関連性の高いコンテンツを量産できますからね。

しかし、その傾向が強まってくると検索結果に表示されるページが、どのページも同じような内容になってきます。検索ユーザーは検索結果に表示される様々なサイトを比較検討して調べ物をしたいのに、どのサイトを見ても同じ情報しか掲載されていません。
そのような状態では検索ユーザーはインターネット検索を利用しなくなってしまうかもしれませんね。

そこで、パンダアップデートではそのような独自性の無いコンテンツを排除する動きもありました。他のサイトと内容が重複しているようなページは検索順位を大きく下げられます。そうすることによって、検索結果には様々な情報が掲載されるようになりますし、ユーザーは色々な情報を取得することができます。

また、サイト運営者の特色が現れたページが多く表示されるので、サイトの独自性が高まります。検索ユーザーは多種多様なサイトを閲覧できるようになるので、検索エンジンに対しての満足度は高くなるでしょうね。

サイト内に同じコンテンツがあるサイトを排除

他社サイトのコンテンツを無断複製することが出来ないとなると、悪質なサイト運営者は自分のサイト内に多数の重複コンテンツを設置するようになります。「何かのキーワードで上位表示したいならば、そのキーワードがサイト内で多数使用されていなければいけない」という迷信のような情報が拡散されていました。

悪質なサイト運営者は、自分のサイトを上位表示したいと思った時、同じキーワードを使用したコンテンツをサイト内に量産していきました。1ページだけの力では上位表示できないので、同じようなページを多数作り一つのキーワードを狙おうとしたんですね。

しかしそのようなサイトへユーザーが訪れた時、どのように感じるでしょう?サイト内のどのページを見ても同じような情報が掲載されているので、2度とそのサイトを見ようとは思いませんよね。
つまり、ユーザーから不必要なサイトと判断されてしまいます。

そのようなサイトを検索結果に表示しているのではユーザーからの満足度は低下します。そのため、パンダアップデートではサイト内に重複コンテンツが存在するWebサイトも検索順位が大きく下げられました。

広告に誘導するだけのコンテンツを排除

パンダアップデートが施行される頃、アフィリエイトがとても流行していました。

アフィリエイトとは、自分の保有するWebサイトに広告を貼り付け、その広告経由でユーザーが商品やサービスを購入すると手数料を得ることができるシステムです。広告を利用した代理販売業といったイメージです。

アフィリエイトは成功すると数千円〜数万円の成果報酬を受け取ることができるので、アフィリエイターたちはアフィリエイトサイトの検索順位を競い合っていました。サイトを訪問してくれたユーザーを逃さないため、コンテンツを利用し広告へ誘導していきます。

ユーザーにとって有益なコンテンツを配信し、ユーザーが求めている商品を販売できるのであれば問題ありませんが、成果報酬を受け取るためにはどうしても広告へ誘導するためのコンテンツになってしまいます。
中には嘘偽りのコンテンツを多数配信し、無理やりユーザーに商品を購入させようとするサイトもありました。

インターネット上のコンテンツはユーザーにとって有益なものでなくてはいけません。そのため、ユーザーに無理やり広告をクリックさせようとするようなコンテンツはパンダアップデートで排除されていきました。

パンダップデートが検索結果に与える影響

これだけのアップデートが行われると、検索結果に表示されるサイトは大きく様変わりしました。今まで検索順位上位ひ表示されていたようなサイトでも、いきなり100位以下になってしまったりしました。
検索結果全体で見ると、10%以上の検索結果に変化があったようです。

検索順位の変化がある、と言われるとサイト運営者はビクビクしてしまうのかもしれませんが、アップデートがかかるということはそれだけユーザーにとって有益なコンテンツが表示されるということです。

さらに、パンダアップデートは一回きりのアップデートではありません。手動で行われるアップデートではなく、自動化されています。Googleからの発表があることもあれば、発表無しにアップデートが施行されることもあります。

つまり、アップデートがかかる時に意識してコンテンツの修正をしているのではいけません。常日頃からコンテンツに注意して更新していくことが必要になります。その結果、常に検索結果にはユーザーにとって有益な情報が表示されます。

検索順位を保つために

このようにアップデートが施行されるとなると、「ペナルティを受けないために、これをしなきゃいけない!」と慌て出してしまうかもしれませんが、本質的に検索結果上位表示を果たすなら、少し見方を変える必要があるかもしれません。

「アルゴリズムアップデートに対処したコンテンツ制作をする」のではなく、「Googleの指針に従ったコンテンツ制作を行う」ことが必要ですね。Googleがパンダアップデートを行うようになった背景を理解し、どのような意図でアルゴリズムアップデートを行なっているのかを考える必要があります。

それを考えることができるようになれば

  • キーワードをいくつ入れ込むべきか
  • 文字数は何文字必要なのか
  • どれくらいの頻度で更新すべきなのか

などの疑問は発生しなくなるでしょう。本来の意味でユーザーのためになるコンテンツを制作できるようになります。ユーザーが検索しているキーワードは何を求めているのか、しっかりと考え適切にアプローチしてあげることが大切ですね。

アップデートに対応した手法を考える時間を、ユーザーに対して有益なコンテンツを考える時間に当てた方が長期的に考えれば効果的かもしれませんね。

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