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リスティング広告運用代行

リスティング広告の指標について。表示回数、クリック率、コンバージョン…とは?

こんにちは、森田です。

私が住んでいるのは北陸地方の田舎、福井県です。株式会社オファシムはその田舎町でWeb事業を展開しています(笑)

最近、県内のお客様からリスティング広告運用代行のお話をちょくちょく頂くことがあります。ローカルビジネスだったとしても、新規顧客を獲得する、ビジネスを大きくスケールさせるためにリスティング広告の導入を考えておられる企業さんは多いようですね。
確かに、リスティング広告を活用することでビジネスを拡大し、大きな成果を上げることが可能です。

しかし、リスティング広告はその操作や考え方、分析が難しいので、私たちのような運用代理店へお任せいただいているのが実情です。何も知らずにリスティング広告を運用してしまうと、思わぬ大きなミスを犯すことがありますし、効果的な運用をするのは難しいでしょう。

でも、「全てを代理店任せにしてしまうのも不安!」というお客様もおられます。そこで今回はリスティング広告の基本的な指標についてお話しします。

代理店からレポートを提出された時に「インプレッション?クリック率?」なんてなってしまわないように、基本的なことだけでも勉強しておきましょう。

広告表示回数(インプレッション)とは
広告がユーザーに表示された回数

リスティング広告のレポートを見た時、最初に目が行くのは「表示回数」の項目でしょう。これは文字どおり【広告がユーザーに表示された回数】を示しています。横文字では「インプレッション」と言われます。インプ、impと略す方も多いですね。

リスティング広告は広告をクリックされた時に課金されるシステムなので、いくら表示回数が多くても広告費用がかかることはありません。となると、「表示回数が多ければユーザーへのアピールが成功しているんじゃないの?」と思われるかもしれません。

半分正解、半分不正解です。

確かに、広告がたくさん表示されたということはそれだけユーザーに対してのアピールはできています。たくさんの人に見てもらうことができればあなたの商品やサービスを知ってもらうことができますね。
しかし、インプレッション数がとても多くて広告費用が発生していないということは、あなたの広告に実際に興味を持ってくれているユーザーが少ないということですね。広告クリエイティブが適切ではない可能性があります。

いつ表示されたのかを確認してみましょう

インプレッション数(表示回数)が多いということは、それだけユーザーの目に広告が入ったということです。しかし、その広告はどのようなタイミングで表示されているのかをしっかりと確認する必要があります。

検索連動型広告とディスプレイ広告では、ここの考え方は変わってしまいますが、広告が表示されたタイミングを確認するのは大事なことです。

こちらの記事でリスティング広告の種類や特徴に関してご説明しています。一度ご覧ください。

>>リスティング広告とは何なのか?リスティング広告の基礎知識(検索連動型広告とディスプレイ広告)

検索連動型広告の場合、キーワード検索をされることによって広告が表示されますね。つまり、どのようなキーワードで広告が表示されているのかを確認することが必要です。

あなたが検索してほしいと思っていない、思いもしていない検索キーワードに広告が配信されてしまっているのかもしれません。インプレッション数が想像以上に多い時には要チェックですね。

また、ディスプレイ広告の場合も同様に広告を表示したいと思っていないサイトに広告が表示されているケースがあります。

2chなどの掲示板サイトや、スマートフォン向けアプリに広告が表示されているとインプレッション数は極端に多くなります。しかし、広告運用で成果を上げたい場合は、そういったサイトやアプリを閲覧しているユーザーがあなたの顧客になり得るのか、しっかりと考える必要がありますね。

表示回数は指標の一つにすぎない

「広告表示回数が少ないから、もっと入札価格を上げないと!」と言われるクライアントさんもおられます。でも、ちょっと待ってください。

広告表示回数というのは、広告が表示された回数です。つまり、表示された回数だけで広告の成果が決まるわけではありません。

成果を上げるためには、その広告を見たユーザーがあなたのサイトで商品を購入してくれたり、サービスを利用してくれたり、実店舗へ来店してくれることが必要ですね。そのために広告を表示しています。

なので、広告表示回数が少ないからダメだ!ということはありません。表示回数が少なかったとしても、しっかりと成果が上がっているのであれば、その広告表示回数が適正なのかもしれませんからね。無駄に広告を表示させる必要はありません。

インプレッション数も広告運用の際の指標の一つに過ぎません。しっかりと全体像を把握しつつ運用成果を計りましょう。

クリック数とは
広告がクリックされた回数

次にクリック数(CT)という指標を確認していきましょう。クリック数というのも文字どおり【広告がクリックされた回数】です。

つまり、広告成果を測る時には非常に重要な指標になりますね。クリックされた時に広告費が課金されているので、クリック数が多いということはそれだけ広告費用がかかっているということになります。

しかし、ユーザーが広告をクリックしなければ、ユーザーはあなたのサイトへ移動することはありません。サイト内でユーザーにアクションを起こしてもらいたい、情報を見てもらいたい、と思っているならば広告をクリックしてもらうことが必要になりますね。

実際に課金されるポイントなので、広告運用の中でもシビアに見ていく必要があります。

クリック数は多いほうがいいの?

時々、広告運用代理店のレポートで「これだけ広告がクリックされているので、広告の効果は高いですね!」なんて言われることがあります。
でも、実際には広告をクリックされているということが広告効果の高さなのでしょうか?

リスティング広告を配信しているということの本質は「広告を通して会社の売り上げを上げたい」とか「広告の力でビジネスを成功させる」ことですよね。広告をいくらクリックされても成果につながっていないのでは意味がないですね。

どのような人がクリックしているのか、クリックしてくれた人はサイト内でどのような行動をしているのか、そういった部分をしっかりと解析して広告改善を行っていくことが重要です。

広告をどんどんいいものに改善して、しっかりと成果が出せるよう運用していく必要があります。

クリック単価とは
クリックされた時に課金される広告費用

リスティング広告はクリック単価制のものが多いので、一般的には広告をクリックされると広告費が課金されます。その時の費用をクリック単価(CPC)と言います。

クリック単価(CPC)は広告によって、また検索されたキーワードによって変わってきます。同じような広告でも検索された時のキーワードによってクリック単価が倍以上違うこともあります。

一般的には検索連動型広告はクリック単価が高くなる傾向にあります。逆にディスプレイ広告は比較的クリック単価が安くなります。

入札価格とクリック単価が一緒にならない?

リスティング広告はオークション形式なので、クリック単価を入札しますよね。入札する際に決めた金額が課金されるようなイメージがあるかもしれませんが、実際のデータを見てみると入札価格とクリック単価が同じになるケースは極稀です。

実際のクリック単価は、
【自分の直下に表示されている広告の広告ランク】÷【自分の広告の品質スコア】+1円となります。

あなたが100円で入札している広告があったとします。その広告の品質スコアは9と表示されています。もう一つの広告(掲載順位1位)は150円で入札されており、品質スコアは10と表示されています。(実際に、競合の入札単価や品質スコアを正確に測ることはできません)

あなたが他社の広告を抜いて掲載順位1位に表示しようと思った時、いくらのクリック単価が課金されるのでしょうか?

先ほどの式に当てはめてみると(広告ランク=入札価格 ×品質スコア)
(150×10)÷9+1=約168

掲載順位1位を獲得しようと思ったら、168円のクリック単価が課金されるわけですね。想像しているような数字とズレがありますか?

クリック単価と入札額の違いは、広告ランクの要素になるか否か

クリック単価というのは、実際に広告をクリックされた時に課金される広告費用です。

しかし、入札価格というのは広告を表示する時に、掲載順位を決定するもの(広告ランク)を決める一つの要素でしかありません。

広告ランクというのは入札価格×品質スコアで計算される、広告掲載順位を決めるための指標です。(実際にはここに広告表示オプションの要素が加算されます)

そのため、絶対に入札価格=クリック単価となるわけではないんですね。

「100円で入札したのになんでクリック単価が89円なんだ!クリック単価100円で1位に掲載してくれ!」なんて思ったとしても、掲載順位を決めるためには他の要素も必要だったわけです。

ここの違いをはっきりと理解できていない運用者の方々が多くおられます。効果的な広告運用を行うためにも、クリック単価に関しては詳しく調べておきましょう。

クリック率とは
広告が表示された中で何%クリックされたかの割合

広告表示回数(imp)、クリック数(CT)が表示されている時には、その横にクリック率(CTR)が表示されていることがよくありますね。

クリック率というのも文字どおり広告がクリックされた割合のことです。ユーザーに対して広告が表示された中で、何%のユーザーが実際に広告をクリックしたのかを計測することができます。

クリック率というのは単なる数字で「クリックされやすいね、良かった」というものではありません。広告のクリック単価を決める要素に”品質スコア”というものがありますね。その品質スコアを決める一つの要素となっているのが広告のクリック率です。(厳密には推定クリック率)

クリック率が高かったから嬉しい。それだけではなく、リスティング広告をしっかりと運用していくのならば、クリック率の背景に何があるのかを把握する必要があります。

クリック率の計算方法

広告クリック率の計算方法は単純です。

クリック率÷広告表示回数×100

で計算されるのが広告のクリック率です。表示された中で何%クリックされたのか、を計算しているだけです。

どこに表示されたのか、どんな人がクリックしたのか、などの要素に左右されることなく、単純にクリックされた割合を示す数字です。

平均のクリック率は何%?

クリック率が計測されるということは、やはり統計的にクリック率の平均というのも計算されています。しかし、これは検索されるキーワードや表示する広告によって変わるものなので一概には言えません。

オファシムでも広告クリック率の基準をある程度設けています。

検索連動型広告の場合、

  • 商標などの固有名詞:検索1位で15%以上
  • 一般キーワード:検索1位で10%、2位〜で6%

ディスプレイ広告の場合

  • バナー広告:1.5%
  • テキスト広告:1%

明確な決まりや、設定する基準があるわけではないのですがアカウント自体の品質を考慮してこの数字を目安に運用しています。

平均掲載順位とは
広告が掲載される場所を示すもの

広告管理画面やレポートを確認していると、一つだけしっかりと日本語で表記されている項目がありますね。「平均掲載順位(RANK)」という項目です。

この項目は、【広告が平均してオークション上、何位に表示されたか】を示す指標です。

つまり、この平均掲載順位の数字が小さければ小さいほど(1に近いほど)掲載順位が高く、1ページ目の上位に表示されているということですね。

検索連動型広告の場合はわかりやすい数字かもしれませんが、ディスプレイ広告にはっきりとした広告枠の順位は見当たりませんよね?そこで、ここではそれぞれの広告タイプでの平均掲載順位について少し確認していきましょう。

検索連動型広告は広告が掲載されている順位を表す

先ほどもお話しした通り検索連動型広告の場合、平均掲載順位というのは広告が何位に表示されていたかを表す数字です。

検索連動型広告では登録しているキーワードが検索されるたびに広告が表示されます。その広告表示のたびに広告アルゴリズムのオークションが行われているんですね。そのため、同じようなキーワードで検索されたとしても掲載順位が大きく変わることがあります。

「バイト」で検索された時に1位に表示されていたのに、「アルバイト」で検索された時には5位に表示されていたり。そういったことも珍しくありません。

そのため、広告が表示された回数全体の平均を出して平均掲載順位とします。

ディスプレイ広告の場合は、広告の表示されやすさを表す

ディスプレイ広告は検索連動型広告とは違い、広告が表示されるのは1つの広告枠ですね。いくつもバナー広告が並んでいるサイトを見かけるかもしれませんが、それぞれ別々のアルゴリズムで表示されています。そのため、それぞれのバナー広告を独立して考える必要があります。

この場合、平均掲載順位とはその1つのバナー枠にどれだけ表示されやすかったのかを表します。

少し掘り下げていくと…
ディスプレイ広告枠に広告を表示したいと思って入札している広告主はあなただけではありませんよね。あなた以外にも数々の広告主がディスプレイ広告を出稿しています。

そこで、そのたくさんの広告主とオークション形式で1つのバナー枠を争っていきます。しかし、その広告枠を争う際には様々な要因が関わってくるんです。

ユーザーターゲティングといわれるものですね。性別の指定をしているのか、年齢を指定しているのか、趣味嗜好はどうか、サイトリターゲティングを設定されているのか…などの要素を考慮して広告枠を争っていきます。

その全ての要素を考慮した上で、どれだけ広告が表示されやすかったのかを表すのが平均掲載順位です。掲載順位が高い(1に近い)ということはそれだけ広告が表示されやすかったことを表しますし、入札価格を上げることで掲載順位を上げることができます。

掲載順位が高ければ高いほどいいのか?

ここまで話が進むと「じゃあ、掲載順位は高ければ高いほうがいいんじゃいないの?」という意見が出てくるかもしれませんね。掲載順位が高ければ、それだけユーザーと接触できる頻度も高くなりますからね。大きな企業はそのために広告費用をたくさんかけている、と思われるかもしれません。

しかし、実際のところ掲載順位が高ければ(掲載順位1位が)絶対に成果が出るわけではないんです。

これは商材によっても結果が変わってくるのですが、「比較検討されやすいもの」の場合は意外と掲載順位2位や3位の方が成約しやすかったりします。1位に掲載していてもユーザーが見てみれば「他の商品も見てみたいな〜」と感じて離脱してしまうことがあるんですね。

また、他社製品との差別化がしっかりと出来ない、でも価格は他社より安いものなどは掲載順位が低い方が成約しやすかったりしますね。ユーザーが掲載順位1位から商品を確認していて、「どれも同じかな〜」と感じた時に訪問してもらい、「お、安いな」と思ってもらえれば成約する確率が上がります。

掲載順位が低いと、ユーザーに見てもらえないんじゃないだろうかと不安になるかもしれませんが、掲載順位が成約率にどのように繋がっているのかをしっかりと把握しておきましょう。

コンバージョン数とは
広告経由の目標達成数を表す

リスティング広告を運用されている方、代理店に運用されている方が一番チェックしなければいけない項目、それがコンバージョン(CV)ですね。

コンバージョンとは、【設定されている目標を達成できた件数】です。広告を運用する際には、何か目的があって広告を運用していますよね。お問い合わせの獲得であったり、サイトから商品を購入してもらったり。

ユーザーにそういった目的を達成してもらうことをコンバージョンと言います。

コンバージョン率とは成約率のこと

コンバージョンという項目の横には、コンバージョン率という項目がありますね。コンバージョン率というのは文字通りコンバージョンを獲得できた割合です。

この割合というのはサイトを訪問してくれた人に対して成約した人が何割だったか、という割合です。クリック率の計算とはまた違ってくるので注意が必要です。

クリック率というのは、広告の表示回数に対して広告が何回クリックされたのかを表す割合です。そのため、分母は広告の表示回数(インプレッション)となりますね。しかし、コンバージョン率は「サイトを訪れた人の中で」何人が成約したかという数字なので、分母はクリック数になります。クリック数=サイトを訪問してくれた人数ということですね。

リスティング広告で成果を上げていくためには、コンバージョン数だけを追っていくのではなくコンバージョン率も向上させなければいけません。コンバージョン率が向上しているということは、成約率が上がっているということなので全体的な広告費用を安く抑えることができます。

コンバージョン単価とは、成約にかかった広告費のこと

コンバージョン率というのは、
コンバージョン数(成約数)÷クリック数×100
で表される数字でした。

コンバージョン単価というのは、成約にかかった広告費用のことです。成約というのは、ユーザーあたりの1成約という意味なので顧客獲得単価と言い換えることができます。

コンバージョン単価は
広告費用÷コンバージョン数(成約数)
で表される金額です。

商品販売を行なっている場合であれば、「商品が一つ売れるためにどれだけの広告費用がかかったか」というのがコンバージョン単価になります。そのため、商品を販売する際にはその利益額をしっかりと把握する必要がありますね。いくら広告を通して商品を多く販売することができたとしても、コンバージョン単価が利益額を上回っているのでは意味がありませんからね。

…とは言っても、あえてコンバージョン単価を無視してマーケティングを行うケースもあります。その場合は、コンバージョン単価以外の部分をしっかりと把握しつつ広告運用を行う必要があります。そのお話についてはまた後日。

リスティング広告の指標を理解しよう

リスティング広告の運用を行なっている人はもちろん、広告運用を代理店に依頼されている方もリスティング広告の指標について理解しておくことは大事ですね。

自社のマーケティングを行う上で、何をKGIとし、何をKPIとして設定しているのか。そのKPIを達成するためには、リスティング広告のどの指標に最も注目すべきなのかを確認しつつ広告運用を行なっていきましょう。

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