「会社の売り上げを上げるためには、リスティング広告がいいらしい」
と聞いたことのある企業様、またはリスティング広告運用のご担当者様。
リスティング広告を導入してみよう、代理店に頼んでみよう。と考えている方がおられるかもしれません。
そんな方のために、今回はリスティング広告の基礎知識についてご紹介していきます。
リスティング広告には運用のための資格が存在する
リスティング広告というのはインターネット上の広告のことです。広告なので、出稿するためには費用が発生します。お金を動かす部分になるので、実はしっかりとした資格が設けられています。
無資格者がリスティング広告の運用をしてはいけない、というわけではありません。しかし、やはり資格を”持っているプレイヤー”と”持っていないプレイヤー”ではリスティング広告に対する知識も違いますし、公式(Google、Yahoo!等)から受け取れる情報も違ってきます。
リスティング広告、インターネット広告の運用方法は日々進化しているものですので、もし外部委託する際には有資格者が運用するのか確認するのも「成果を上げる」上では大事なポイントかもしれません。
当社(株式会社オファシム)にもリスティング広告の有資格者が在籍しております。リスティング広告の運用代行、およびコンサルティング業務を請け負う際には有資格者が担当させていただきます。
リスティング広告サービスを提供している会社
リスティング広告はインターネット上の広告サービスです。サービスということは、そのサービスを提供している会社があります。
一般的に広く利用されているのは大きく分けて2つの会社
- Yahoo!
「リスティング広告」というと全てを同じ会社が管理されていると思っておられる方もいますが、実際にはサービスを提供している会社が違います。そのため、広告を作成するときにもGoogle、Yahoo!、それぞれで広告を作成する必要があります。
各社のサービス内容はかなり似ていますが、運用を進めているとそれぞれのサービスで”出来る事”、”出来ない事”の違いも出てきます。私としてはGoogleの方が提供されているサービスやオプションが豊富なイメージがあります。
しかし、Googleだけを利用すればいい!Yahoo!だけを利用すればいい!といった線引きを最初にしてしまうのはオススメできません。
それぞれのサービスが違った特徴を持っているので、お客様の提供する商品やサービス、そのターゲットとなるユーザー像などによって利用するチャネルを判断する事が効果的です。
リスティング広告の種類
リスティング広告と聞くと「インターネット検索をされたときに表示される広告」と考えている方が大勢でしょう。
しかし、リスティング広告というのはそれだけではありません。ここではリスティング広告の種類について簡単にご紹介します。
検索連動型広告(キーワード広告)
こちら、一般的にイメージされるリスティング広告の種類かもしれません。
検索連動型広告というのは、インターネット検索をされたときに検索結果画面に表示される広告のことです。主にテキストで構成されており、各社決められた文字数の中で広告を展開しています。
以下の画像はそれぞれ、Googleで「リスティング広告」と検索した場合と、Yahoo!で「リスティング広告」と検索した場合の検索結果画面です。
どちらも検索結果の上位に緑色の文字で「広告」と書かれているのが見えますでしょうか。
Google(画像:上)の場合は緑枠に緑文字で広告と記載のあるテキストがあります。Yahoo!(画像:下)の場合、緑背景に白文字で広告と記載されているテキストがありますね。この記載があるものが検索連動型広告として出稿されている広告です。
インターネットの検索結果は「広告」で表示されているものと「自然検索」で表示されているものがあります。広告の記載がないものに関しては広告料を支払って表示されているのではなく、自然検索順位を競い合って上位表示されているものです。広告の下に表示されてきているホームページがこれに当たります。
このように、検索連動型広告を利用すればユーザーが検索したときに目立つ場所に自分のホームページを表示することができます。効果的に利用することで、ユーザーを積極的に呼び込むことができますね。
ディスプレイ広告(バナー広告)
インターネットを利用しているときに、ページの隅にバナーを見かけたことはありませんか?
以下の画像はYahoo! JAPANのトップページのキャプチャです。
赤で塗りつぶしたところに画像(バナー)が表示されているイメージありませんか?あれがディスプレイ広告(バナー広告)です。ディスプレイ広告は検索連動型広告とは違い、検索された結果に表示される広告ではありません。
「検索結果に出た方が効果的なんじゃないの?」と思われるかもしれませんね。しかし、検索結果に表示されるということは、検索されなければ広告が表示されないということです。
一方、バナー広告であれば検索されずともユーザーに対して広告の表示が可能になります。ユーザーが他社のホームページを何気なく見ているときにも自社のアピールを行えます。
また、ディスプレイ広告には画像だけではなくテキストで表示する広告もあります。画像だけでは他の情報に埋もれてしまう場合でも、テキストをユーザーに読ませることによって興味を沸かせることができます。
検索連動型広告とはまた違った特徴を持っている広告ですので、しっかりと使い分けることが大事ですね。
では次に、検索連動型広告、ディスプレイ広告それぞれの特徴を確認していきましょう。
検索連動型広告(キーワード広告)の特徴
検索連動型広告は先ほど話したように、検索結果に表示される広告です。検索結果に表示されるということは、検索キーワードに紐づいた広告配信ができるということです。
検索キーワードを狙って出稿できるので、今すぐ客を獲得できる
あなたが通販で何か物を買おうと思い立った場合、どのように行動しますか?たいていの場合、まずはインターネットで検索するでしょう。
「新しいジャケットが欲しいな」と考えたときには、インターネット検索で【ジャケット 新作】などと検索するのではないでしょうか?
検索した結果に「2017夏でも着れる新作ジャケット」と言った広告が配信されていたら気になりませんか?「あ、ここ見てみよう」とクリックすることもあるんじゃないでしょうか。
検索連動型広告はこのように、あなたの商品やサービスを”今欲している”ユーザーを獲得するのに適しています。最初からあなたの商品に関することを調べているユーザーに対して「ここにあるよ〜」とアピールすることができるんですね。
入札価格の結果(掲載順位)が把握できるので、入札調整がしやすい
検索連動型広告は、自分の広告が今どこに表示されているのか、が把握しやすい広告です。
配信するキーワードは広告主(広告を配信する人)が任意に決めることができるので、どのような検索キーワードに連動して広告が配信されているのかを把握することができます。しかも、検索結果を見れば”今何番目に広告が表示されているのか”も一目でわかりますね。
ある程度の入札価格を確保できていれば、自然検索で表示されている他社のホームページよりも上位にあなたのホームページを表示することができます。検索結果の順位を争うためにはリスティング広告を配信するか、SEO対策を行い自然検索順位を上げるか、この2通りしかありません。
SEO対策はいろいろなテクニックが必要になってきますし、何よりも上位表示するためにはある程度の時間がかかります。何かサイトに変更をかけたから、すぐに上位表示されるようなことはなかなかありません。
しかし、リスティング広告(検索連動型広告)ならば入札価格の調整で掲載順位を上げることができます。設定の変更にはさほど時間もかからないので、希望したときに掲載順位を変更することができます。
それに伴い出費(課金される広告費用)もかさんでしまうのですが、ここはしっかりと運用していればある程度の単価に抑えることができます。
ディスプレイ広告(バナー広告)の特徴
検索連動型広告は検索キーワードに関連して広告が表示されますが、ディスプレイ広告はキーワードによって広告表示が決まるものではありません。
検索キーワードに関連することはないのでなんだか広告配信の効果が弱く感じてしまうかもしれませんが、ちゃんと運用できれば実はしっかりとした効果を発揮することができます。
今まであなたを知らなかった人にアピールできる
ディスプレイ広告は、ユーザーがホームページを閲覧しているときに表示できる広告です。つまり、ユーザーはあなたのことを調べていなくても、あなたはユーザーに向けて広告を配信することができます。
顧客の新規開拓をする場合、あなたのことを知っている人にだけアピールしても顧客は拡大していきませんよね。そこでディスプレイ広告を活用します。
ディスプレイ広告はユーザーの趣味嗜好をターゲティングすることもできるんです。つまり、「あなたの商品やサービスと類似したもの」に興味を示しているユーザーに対して広告配信ができます。
先ほどのジャケットを例に出せば、「新しいジャケットが欲しいな〜」と考えながら通販サイトを回遊しているユーザーに対して、ジャケットの画像を表示してアピールすることができるんです。
通販サイトであなたのジャケットが販売されていたわけではなくても、そのユーザーはあなたの商品に興味をもってサイトを訪問してくれる可能性があります。
まだ世に広まっていない、知られていない商品を多くの人に認知してもらうことができます。認知してもらうことが成功すれば、ユーザーが検索し検索連動型広告で流入してくれる可能性もありますね。
様々なターゲティングでユーザーにアプローチができる
先ほど少しご説明しましたが、ディスプレイ広告はユーザーの趣味や嗜好をターゲティングすることができます。
例えば、健康食品を販売したいと思っているなら
- ダイエットサイトをよく見るユーザー
- オーガニック製品を購入する傾向にあるユーザー
- サプリメントを検索しているユーザー
などに対して広告を配信すると効果的かもしれません。趣味嗜好が似ているので、健康食品に対しても興味を持ってくれる可能性が高そうですねこのようなユーザーをターゲットとして設定することもディスプレイ広告ならば可能です。
手当たり次第に広告を配信するのではなく、”買ってくれそうなユーザー像”を想像し、そのユーザーに対して広告を配信できるのもディスプレイ広告の大きな特徴ですね。
次は、リスティング広告全体の特徴についてご説明します。
リスティング広告がマス広告とは違う大きな特徴
リスティング広告がこれだけ普及した背景には、「マス広告と対比された」ということがあります。
マス広告というのは、テレビCMや雑誌、新聞折込チラシなどの広告です。今まで長きにわたり主流とされてきたそのような広告と対比されることで、リスティング広告の可能性に期待し導入された企業は多くあります。
リスティング広告はクリックされた時にだけ課金される
一般的なマス広告(テレビCM、新聞折込チラシ、地方雑誌など)は広告の枠に出稿することで料金が発生しますね。大きな枠で表示すればするほど広告費用も高額になります。また、週刊誌であれば、何週分の雑誌に広告を掲載するのかで広告費用が変わります。
しかし、リスティング広告はそのように「広告を出稿すること」に対して料金がかかってくるシステムではなく、「広告が実際にクリックされるごと」に料金が加算されます。つまり、実際にユーザーがあなたのホームページを訪れてくれたときにだけ料金が発生するシステムになっています。
実際にどれだけの効果があったのかを調査することができずに課金されるマス広告とは違い、実際にあなたのホームページを見てくれた場合にだけ広告費が課金されるシステムなので効果的だと感じませんか?
リスティング広告は閲覧したユーザーのデータ分析ができる
一般的な紙面広告で、その広告を見たユーザーをデータ分析することは難しいですよね。これはどの広告にも言えます。
新聞を見た人全員比較することはできませんし、あなたの看板を見たことが原因で来店してくれたユーザー数を限定することもできません。
しかし、リスティング広告はインターネット上のサービスという利点を生かし、そのようなユーザーのデータ分析が可能になります。
- 広告をクリックしたユーザーの性別は?
- 年齢は?
- よく見ているサイトのジャンルは?
- ホームページの中をどれくらい見てくれた?
などなど。様々なデータを取得することができます。そのデータに合わせて次に出稿する広告を考えることができますね。
しかもクリック課金なので、広告をどれだけたくさん出稿したとしても出稿に対してのお金がかかることはありません。
広告を配信するのも停止するのも、広告主の自由
例えば求人雑誌に広告を載せるとしましょう。あなたは一人だけ募集をしたいと考えています。
そこで、求人情報誌に広告を載せることに決めました。その雑誌は1ヶ月契約なので、1ヶ月分の広告料を最初に支払います。
雑誌が配布されてから2日目に求人応募の問い合わせがありました!人当たりの良い真面目な人だったので、あなたはその応募者を採用することにします…。ここまではとてもハッピーな話ですね。
しかし、あなたは求人情報誌に広告を出稿し求人募集をかけているので、採用が決まったとしても広告を止めることはできません。1ヶ月分の広告費用が返ってくることはありませんし、望んでもいない求人応募の電話がかかってきてしまいます。
採用が決まってハッピーなのに、なんだか残念な気持ちになってしまいますね。不必要な広告費用を払っているだけの状態です。
そこで、その求人募集をリスティング広告で行なった場合を考えてみましょう。
リスティング広告は先ほどもお話しした通り、クリックされた時に広告費用が’課金されるシステムです。しかも、広告の出稿やクリック単価の入札はリアルタイムに行うことができます。
つまり、最初の採用が決まった時点で広告をストップすることが出来ます。その後の余計な広告費用を支払う必要はありませんので、その費用を別のことに当てられますよね。新しく入ってきた応募者の人の準備資金に充てることもできるかもしれません。
リスティング広告はビジネスを拡大させることも、安定させることもできる
今回、リスティング広告に関して簡単にご説明しました。
私もリスティング広告をたくさん運用してきましたが、リスティング広告はその使い方次第でどのようなケースにも当てはめることができると考えています。
確かに、リスティング広告が合わない商材もありました。しかし、そういった時にはしっかりとしたマーケティング目線で見直すことによって新しいアプローチ方法を見つけることが出来ます。
リスティング広告だけに頼った方法ではなく、テレビCMで宣伝をし、大々的に唄っているキーワードに対して検索連動型広告を配信するなどの方法も効果があるかもしれません。リスティング広告だけで全てを完結させるということに固執しないことが大事です。
このように、リスティング広告は様々なことに柔軟に対応できるのでビジネスを拡大させる手助けになりますし、時にはビジネスの大きな波を安定させる要素にも成りえます。
リスティング広告とは何なのか?をしっかりと把握した上で広告運用を行なっていきましょう。
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